この記事はアニマリア市民の共同編集によるものです。記述の中立性については常に議論があります。
TMA Daily Life — 一般市民の生活
本記事はアニマリア市民百科事典「アニマロペディア」の記事である。 年号は TMA-Timeline に準拠。関連: TMA-Religion / TMA-Education / TMA-Economy-AMT
アニマリアの市民生活は、24時間眠らない多種族都市に固有の生活様式を指す。昼行性・夜行性・薄明性の三つの生活時間帯が同じ街区で交代する「三交代都市」の構造が最大の特徴であり、「アニマリアに閉店時間はない、店番の種族が替わるだけだ」という格言で知られる〔要出典〕。
1. ある一日の風景
朝(昼行性の時間)
- 夜明けとともにメトロの始発が動き、夜勤明けの夜行性種と出勤する昼行性種が改札ですれ違う。この時間帯の駅の混雑は「引き潮」と呼ばれる。
- ネオン・クロスロードの朝市が立つ。名物は粥屋台「夜明けの粥屋」の各種粥 — 草食向けの青菜粥、肉食向けの出汁粥、虫食種向けの蟲串(むしぐし)添え。捕食者と被食者が同じ屋台の長椅子に並ぶ光景はアニマリアでしか見られない(→ TMA-Lore-Deep §2.2)。
- 雨上がりの朝はかすかなオゾン臭が漂う。「気象まで管理されている証拠」と囁く者もいるが、市民の大半は気に留めない。
昼
- サバンナスクエアで大型種の取引と集会。ツリーマーケットでは樹上種の商談が最も活気づく時間。
- 昼は夜行性種の「深夜」である。夜行性住区の昼間の騒音には罰則付きの条例があり(静音条例・AE 67)、配達員は肉球用の消音履きを義務づけられる。
- 昼食のピークは二回来る。正午(昼行性)と、日没前(起き抜けの夜行性の「朝食」)である。
夜(夜行性の時間)
- ネオンが灯り、街の人口が入れ替わる。ノクターナルネクサス、オアシス・カジノの大衆フロア、屋台街が本格稼働。
- 満月の夜はナイトサファリ。宵詠みの斉唱で開会し(→ TMA-Religion)、夜行性種の祭りが朝まで続く。
- 新月の夜は対照的に静かである。「Oracleの静寂」の忌み日で、灯りを落とす家が多い。
- 深夜、華龍會のキョンシー派遣(AE 95〜)が倉庫街で荷役を始める。鈴の音が聞こえたら道を空けるのが市民の作法である(→ Hualong-Family)。
2. 住まい — 三つの家賃相場
住宅事情は都市の階層をそのまま映す。相場は次の通り(バローバンク住宅金融部・AE 120年調べ。単価は月額AMT。→ TMA-Economy-AMT)。
| 階層 | 代表 | 月額家賃 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 高級 | エリジウム・タワーズ | 6,000 AMT〜 | 種族別空調・専用エレベーター・24時間警備。「富と監視の共存」— 警備が厚いことと見られていることは同じ意味だと入居者は冗談を言う |
| 中流 | 下町長屋(各ファミリー縄張り内) | 800〜1,500 AMT | 大家は町の顔役筋であることが多く、家賃に後述の「灯り代」が事実上含まれる。隣人の種族は選べないが、それが下町の流儀 |
| 貧困 | ブロークン・バロウ / ダストボーン・スラム | 0〔占拠〕〜300 AMT | 大火(AE 24)以来の無計画増築。住民登録のない住人が多い(→ TMA-Underworld) |
市民の平均月収は単純労働で 2,000〜3,000 AMT とされるため〔要出典〕、エリジウムの家賃は庶民の年収の半分に近い。中流層の夢は「長屋からエリジウムへ」ではなく「長屋の二階を借り増すこと」だと社会学者は指摘する(アニマリア民俗学会紀要・AE 119年版)。
- 種族対応住宅: 穴居種向けの半地下住戸、鳥類向けの最上階止まり木付き、水生種向けの水路直結住戸(ヴェール・ウォーターウェイ沿いは水生種の高級住宅街でもある)。
- 極地エリア・ジャングル地区: 環境区画の完成(AE 73)以降、寒冷種・熱帯種はそれぞれの区画に住むが、職場は市中心部という「環境またぎ通勤」が一般化。メトロの車両ごとの温度設定はこのためにある。
3. 食文化
- 屋台文化: アニマリアの食の中心。捕食者と被食者が同じ屋台に並ぶのは、屋台が五家協定以前からの「食っている者は襲わない」という古い休戦慣習の場だったからと言われる〔諸説あり〕。
- 種族別レストラン: 高級店は食性別が基本。肉食向け高級クラブ「プレデターズパラダイス」、草食のコース料理店、虫食のおまかせ専門店など。他食性の同伴客には「配慮皿」(無臭調理)を出すのが一流店の証。
- コンビニ: 24時間チェーン「ノクターン・マート」が市内全域に展開。三交代都市では「深夜」が存在しないため、棚は8時間ごとに主要客層向けに入れ替わる。街のコンビニで売っている酒は幹部ジャンボの会社(ジャンボ・リカーズ商会)が卸していることは、知る人ぞ知る小ネタである(→ TMA-Lore)。
- 給食(→ TMA-Education): 草食系「グリーンライン」と肉食系「レッドライン」の二重メニュー方式は、市立学校発祥で社員食堂にも普及した。
- 禁忌: 「相手の主食を目の前で褒めない」(捕食を連想させるため)が食事マナーの第一条。招待状に「当日のメニュー」を明記するのは礼儀ではなく安全確認である。
4. 娯楽
| 娯楽 | 概要 |
|---|---|
| 種族間オリンピック | 4年に一度(AE 73 起源、直近は AE 121)。走・泳・翔・掘・攀の五部門。学校体育のフィジカル・トラック制は本大会の裾野である(→ TMA-Education) |
| カジノの大衆フロア | オアシス・カジノ低層階。最低賭け金 1 AMT から。家族連れ向けの「ノーレート教習卓」まであり、市民の社交場として機能。上層階に何があるかは市民の知るところではない |
| シルエット・シアター | 夜間のみ開かれる影絵劇場。市民には風変わりな芝居小屋として人気だが、幹部や情報屋の暗号的情報交換の場でもあるという噂が絶えない〔要出典〕 |
| VR賭場 | 碧龍電脳城の表側フロアが最大手(→ Hualong-Family)。身体の大きさが勝敗に影響しないため、小型種に絶大な人気がある |
| バランスフェスティバル | 第10月の停戦祭(AE 52〜)。屋台と山車と、年に一度だけ捕食種と被食種が組む「二人三脚レース」が名物 |
| ラジオ・新聞 | ファミリーラジオ(AE 60〜)の夜番組と TMA Times の経済面。市営放送(AE 92〜)は「つまらないが正確」というのが市民の通評(→ TMA-Media) |
5. 五家と市民の距離感
市民にとって五大ファミリーは「怖い人たち」であると同時に「町内会の上位互換」である。
- 縄張り=町内会: 祭りの警備、屋台の場所割り、夫婦喧嘩の仲裁、迷子の捜索まで、町のもめ事はまず「事務所」に持ち込まれる。市警より早くて確実だからである(→ TMA-Police)。
- 灯り代(みかじめ料): 商店が月々納める上納金の俗称。「うちの通りの灯りはあの家が守っている」という含意で、相場は売上の数%。取り立てが荒い家は縄張りの人気を落とすため、五家協定以降は「取りすぎない」ことが暗黙の作法になっている。バロー恐慌(AE 89)の際、灯り代を一時免除した縄張りが複数あったことは市民の語り草である(TMA Times AE 90年1月号「不況と仁義」)。
- 帰属意識: 「うちの町はロッソさんの町」「うちは華龍會さんの筋」という言い方は、支配の表明ではなく出身地の自己紹介として使われる。縁談で相手の縄張りを尋ねるのは普通のことである。
- 一線: ただし市民は「事務所の中のこと」には決して踏み込まない。「灯りは借りる、火の中は見ない」が下町の処世訓である。
6. 市民が知っていること、知らないこと
- Oracleについて: 市民にとってOracleは「よくできた市政AI」である。気象調律、メトロの正確さ、犯罪予測 — 便利な公共サービスの名前であり、オラクル・タワーに入れないことを気にする市民はほとんどいない。「オラクルさんが見てるよ」は子供の躾の決まり文句である。
- 五家について: 市民は五家が「ただの商売人ではない」ことを全員知っており、全員知らないふりをする。この集団的たしなみが五家の時代70年の平和の実体だという評論がある〔誰によって?〕。
- 最近の異変: しかし AE 110年代以降、市井の噂話は落ち着かない。
- 「同じ出来事を家族と違うふうに覚えている」という記憶の齟齬の訴え(AE 119 以降急増。→ TMA-Timeline)。
- 東部のグリッチ・ゾーン(AE 108 初観測)が「広がっている」という立入業者の証言。
- 「自分と同じ顔の住民とすれ違った」という鏡写しの目撃譚。
- ルナティック・サナトリウムへの「自主入院」の増加。
- 市営放送はこれらを「根拠のない流言」と繰り返しているが、ノクターン・マートの深夜の立ち話では、もっぱらの話題である。この節の中立性には議論があります。